2006年05月04日

人に期待しない：組織の人間関係に悩まない為の原則

　まず、今回の話は「人に期待しなければいけない」立場の人には不向きです。よって、バイト・契約・派遣社員などの職務や役割が限定されている方、もしくは若くて平社員で人間関係に悩んでいる方に向けて書きます。

　さて、恋愛において“別れ”は辛いものです。が、何故それが辛いのでしょう？それは期待が裏切られたからではないでしょうか。
　恋愛においては“愛しいあの人がずっと私を愛してくれる”という期待があり、それが裏切られた事のギャップが、いっそうの辛さを産むのだと考えます。

　「期待は裏切られるもの」と意地悪い人は言います。しかし、実際として期待は“苦しみ”の裏返しである事も真理ではないでしょうか。

　会社の人間関係においても、それは同様です。貴方が組織内のある対象者について特に苦痛に思うのであれば、それは貴方がその人に“期待”をしている証拠です。
「あんな奴に期待しているなんて、とんでもない！」
と言われると思いますが、絶対に心の奥底で貴方はこんな期待をしています。

「あの人が●●●を直してくれれば、私がイライラしなくて済むのに！」
「あの人の●●●な性格が、もう少しマシになればまだ耐えられるのに！」
「あの人が突然消えていなくなれば、本当に清々するのに！」

　こんな感じだと思います。残念ですが、その期待は殆ど裏切られます！（キッパリ）
いい大人が急に性格や素養が変わる事はありません！
ましてや、その人が都合よく辞めたり飛ばされるなんて事はありません！

残念っ！そんな期待はハッキリ無駄です！！

　さて、ここまで言ってしまうと、期待が諦めに変わるのではないでしょうか。実はこの諦めこそ、人間関係を苦にしない為の極意。もう「あの人は期待するだけ無駄」とサバサバと諦めてしまえば、今までその人に対して「●●●を直して欲しい」等という期待の裏切りから来る苦痛が無くなります。
　すると、あらっ不思議！それまで到底嫌いだった、その人と会話をしても、冷め切った心には苦痛を感じません。ましてや、今迄に考えられなかった、正々堂々とした愛想笑いも平気で返せるようになります。

　ここまで来れば、後は組織内で様々な対人テクを駆使して、嫌な相手をサラッと交わしていくだけで、嘘の様に穏やかな会社暮らしが出来るようになりますよ。

昔の人は良い事を言いました